ウズベキスタンのサマルカンドには、中世イスラム世界の栄華を今に伝える数々の史跡があります。その中でも特に目を引くのが「レギスタン広場」です。15世紀にティムール朝によって建設されたこの広場は、3つのマドラサ(イスラム神学校)が面しており、その美しい建築と壮大なスケールは見る者を圧倒します。
レギスタン広場は、サマルカンドの街の中心部に位置し、かつてシルクロードの重要な拠点として栄えました。広場の名前「レギスタン」はペルシア語で「砂浜」を意味しますが、実際には砂浜ではなく、石畳で敷き詰められた広々とした空間です。広場を取り囲むように建つ3つのマドラサは、それぞれ異なる時代と建築様式を反映しています。
- ウルグ・ベク・マドラサ: 15世紀にティムール朝の初代君主ウルグ・ベクによって建設された最も古いマドラサです。美しいターコイズブルーのタイル装飾が特徴で、その精巧な細工は圧巻です。
- シェル・ドル・マドラサ: 17世紀にサマルカンドの有力者であるスルタン・サイード・ハンによって建設されました。緑色のタイルと鮮やかな幾何学模様が特徴的で、ウルグ・ベク・マドラサよりも規模が小さく、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
- ティリ・コーリー・マドラサ: 17世紀にサマルカンドの有力者であるスルタン・サイード・ハンによって建設されました。緑色のタイルと鮮やかな幾何学模様が特徴的で、ウルグ・ベク・マドラサよりも規模が小さく、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
レギスタン広場は、単なる観光スポットではなく、歴史と文化の中心地として、今日でも人々の生活に深く根ざしています。広場の周辺には、土産物店やレストラン、カフェなどが軒を連ね、地元の人々が集い、賑わいをみせています。夕暮れ時になると、広場全体が柔らかな光に包まれ、幻想的な雰囲気に変わるのも魅力です。
マドラサ | 建設年代 | 建築様式 | 特징 |
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ウルグ・ベク・マドラサ | 15世紀 | ティムール朝様式 | ターコイズブルーのタイル装飾 |
シェル・ドル・マドラサ | 17世紀 | サファヴィー朝様式 | 緑色のタイルと幾何学模様 |
ティリ・コーリー・マドラサ | 17世紀 | サファヴィー朝様式 | 緑色のタイルと幾何学模様 |
レギスタン広場を訪れる際には、広場の歴史や建築について事前に調べておくことをお勧めします。そうすることで、より深く理解し、その美しさや偉大さを実感することができます。また、地元の人々との交流も楽しめるので、積極的に話しかけてみましょう。サマルカンドの人々は温かく親切なので、きっと素敵な思い出が作れるでしょう。